魔法少女リリカルなのはViVid第85話「エーデルガルト・バルカス」 解説ブログ

サイネリアの聖羅夢です。
次回のイベント参加は「こみっくトレジャー34」を予定しています(コミケは抽選洩れにつき不参加)。

【主な登場人物】9名
アインハルト・ストラトス ユミナ・アンクレイヴ スバル・ナカジマ ミカヤ・シェベル
高町ヴィヴィオ リオ・ウェズリー コロナ・ティミル ミウラ・リナルディ
エーデルガルト・バルカス

【解説】
アインハルトが競技選手としてチャンピオンを目指す戦いが始まる。その初戦の相手となるエーデルガルト・バルカス選手の生い立ちが本話で明かされる。競技選手になる前から並外れた強者であったこと。家族思いの優しさと“サイキョー”を目指す情熱をもつ少女であることを知ることで、彼女の人間性を理解することができるというものである。全く無名の少女がデビューして二年で二団体のチャンピオンとなった訳だが、生死を賭けた戦いの中に身を置いてきた彼女の強さがどれだけ強靭なものかを読者に知らしめることによって、アインハルトとの一戦により緊張感が生まれるのである。

《王者エーデルガルト》
エーデルガルトの装具であるが、アインハルトとは対照的に肌の露出が多くデバイスの補助を受けているかどうかも判断できないデザインである。身体強化魔法をしている様子もなく、鍛え上げた肉体のみで戦う純粋なファイターという印象を受ける。
最初に動いたのはエーデルガルトである。アインハルトの構えを見てまず左足を狙ったのだが、これはアインハルトの構えから右腕の正拳突きをしてくると予測したからである。アインハルトが左足に体重をのせた姿勢を取ったのを見て、エーデルガルトは軸足となる左足を狙ったのである。アインハルトの顔が苦痛の表情になったこと、打撃を受けた脚部のバリアジャケットが一撃で破損したことから、エーデルガルトのローキックが強打であったことを証明している。強いローキックが効くと足に体重を集中できなくなり強いパンチが出せなくなるばかりか、強力な足技も出せなくなる。さらも足の動きも鈍くなる等のハンデを負うことになる。エーデルガルトは追撃せずに防御姿勢をとったのだが、これはアインハルトがファイティングポーズのまま姿勢を崩さずにいたのを見て反撃を仕掛けると読んだからである。エーデルガルトは初見でアインハルトの動きを分析し、有効な攻撃を選択した。戦術を組み立てるのが上手い証である。

《野生の勘》
アインハルトの正拳突きを受ける寸前に、エーデルガルトが危険を察知した描写がある。アインハルトの拳から尋常でないものを感じ取り両腕でのブロックに切り替えたのだ。それでも両足で踏ん張ったまま後方へのぞけたことから、威力を殺しきれなかったことが分かる。ただ、防具は破損しておらず、痛手を負うダメージは受けていないものと推測する。
対照的にアインハルトがエーデルガルトから受けたローキックの一撃でバリアジャケットが破損しており、威力の大きさを物語っている。
もしエーデルガルトが両腕ではなく片腕だけでガードしていたとしたら、重度のダメージを負ったかもしれない。危険と隣り合わせの狩場で鍛えられた危険察知能力がエーデルガルトを救ったのである。

《覇王断空拳》
アインハルトが公式試合で「覇王断空拳」を使用したのは二回だけである。インターミドル地区予選三回戦でのコロナの試合と同予選四回戦でのジークリンデとの試合でそれぞれ一度だけ使用している。コロナの試合ではフィニッシュブローであったが、ジークリンデには完全に防がれている。  
エーデルガルトの所属ジムでは、インターミドルでの試合映像を見てアインハルトの実力を分析した描写がある。その結果、実績不足と過少評価されている。覇王流の技について対策をする必要はないと判断したのである。「覇王断空拳」の弱点は、足先から力を練り上げる為に瞬時に使えない事である。格闘ゲームにおいても超必殺技を出す際にはモーションが長いように一撃必殺技であるが故の掟であると云えよう。そのため乱打戦では対戦相手の攻撃を先に受けてしまうので使い辛い。エーデルガルトは「覇王断空拳」を意識した戦い方をしていたわけではないのだが、間合いを詰めて強打のコンビネーションで相手を倒すスタイルなので自然と「覇王断空拳」対策をしていたことになる。コーチもその技に注意するような忠告をしている様子はないことから、ノーマークされていたことがアインハルトの決め手となったようだ。エーデルガルトの驚愕の表情から、予想外の威力であったことを物語っている。

《王者の意地》
担架に乗らず自分の足で退場したエーデルガルト。並の選手ならば「覇王断空拳」の一撃で倒れ込むか、気絶する程の打撃である。衝撃波で床と壁が破壊しており技の威力を物語っている。エーデルガルトは激突した壁にのめり込み程であり、その痛々しい姿を見てレフェリーは試合続行が不可能と判断したのだ。ふらつきながらも立ったままアインハルトと言葉を交わしたエーデルガルト。対戦者や観客に対し無様な姿は見せられないプライドがあるのだろう。アインハルトに言った「次は勝つ 負けんなヨ」には、「私と再戦するまで誰にも負けるなよ、次は私が勝つからな」 という意味が込められていると思慮する。自分を負かしたアインハルトが他の選手に負けるのは、自分がその選手よりも弱いことにもなる。アインハルトに勝つのは私だけだという自負心の表れでもある。

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