サイネリアの聖羅夢です。
ヴィヴィオとアインハルトの試合に決着がつきました。
アインハルトが出した答えとは? そして新たに始まる物語……。名場面、名台詞のオンパレードでした。
それでは第61話の考察・批評・解説コーナーはじまります。
【登場人物】11名
高町ヴィヴィオ アインハルト・ストラトス
ディエチ・ナカジマ ノーヴェ・ナカジマ コロナ・ティミル リオ・ウェズリー
ジークリンデ・エレミア ヴィクトーリア・ダールグリュン シャンテ・アピニオン
ルーテシア・アルピーノ ファビア・クロゼルグ
<解説>
ヴィヴィオとの出逢いから始まったアンハルトの物語が一つの節目を迎えた一話。四度目の対決となるヴィヴィオ対アインハルトの試合は、『魔法少女リリカルなのはViVid』シリーズの集大成でもあった。
アインハルトにとって覇王の悲願を達成することが宿命であり、それ以外の生き方はなかった。これまで覇王流の強さを証明する為に闇の世界で孤独に生きてきたアインハルトは、ヴィヴィオや仲間達の優しさや温もり、力強さに触れて、覇王の悲しみが和らいでいくことを受け入れられないでいた。けれど、今、アインハルトの傍には大切な人達がいることに気付かされる。クラウスにとって大切な存在であったオリヴィエと同じように、アインハルトにも大切な仲間がいる。覇王流で目指す道は、今の仲間達と共にあることだと確信し、ヴィヴィオ、コロナ、リオらと新たにチームの一員としてスタートすることを決意したのであった。
<タイトル考察>
「空と世界の色」は、アインハルトの台詞がキーワードとなったタイトルである。アインハルトが過去の記憶の呪縛から解かれて、今まで見過ごしてきた物事に気付いた事、過去の幻影を追い求めている時にしか見えなかった自分ではなく、本来の自分に立ち返ったことを意味している。さらに作中では“空”と“世界”の色だけではなく“あなたの瞳”も付け加えられている。これはヴィヴィオに対して心を開いたことでもあり、ヴィヴィオの気持ちを理解して、まっすぐに向き合ったアインハルトを表している。
また、空と世界とヴィヴィオの瞳の色を“色鮮やか”と表現したことで、作品タイトルの“ViVid(鮮明な、鮮やかな)”と結びつけることができる。アインハルトの『魔法少女リリカルなのはViVid』 の物語が新たに始まったことを言い表したものと思われる。
<フィニッシュブロー>
アインハルトの「断空二連撃」は、「覇王断空拳」を連続で使用する技であった。「覇王断空拳」は足先から練り上げた力を拳から打ち出す技である。この試合では一度「覇王断空拳」を避けられていることから、通常のスピードでは回避される可能性が高い。アインハルトが自分から動いて間合いを詰めたのは、突撃による加速スピードを拳打に加える為であったと推測する。ヴィヴィオの回避は、上体を屈めるか、軸をブラさずにフットワークで避けるのが主である。間合いをとって離れずにカウンターを狙うスタイルであり、「覇王断空拳」のような強力な打撃は、セイクリッドディフェンダーで防がずに避けて攻撃に転じると読んでいた。避けられた時には、直打か撃ち下ろしで追撃する準備をしていたのである。
ヴィヴィオの「エクシードスマッシュ」は、魔力を右拳に集中して放つ昇打である。技を放つ際に両足に力を入れている描写があることから、下半身に力を溜めていたことが分かる。また、Memory;35「必中VS必墜」でのミウラ戦で使用しようとした、一閃必中の「ブレイザー」は威力を完全に発揮できなかったことから、加速スピード、威力共に「アクセルスマッシュ」を凌ぐ技として編み出したものと思われる。
アインハルトが撃ち下ろしの「覇王断空拳」を放ったのに対し、ヴィヴィオは屈んだ状態から「エクシードスマッシュ」でアッパーカットを放っている。勝負はスピード対決という状況であった。ヴィヴィオの動きを見据えていたアインハルトであったのだが、予想以上の加速であった為に自身の拳が届かなかったと推測する。
<名台詞の再現!?>
アインハルト「あなたが悲しい顔をしていると私も悲しくなります」
……この台詞を見て、あの名場面を思い出したなのはファンは多いはず!
フェイト「友達が泣いていると、同じように自分も悲しいんだ」
これは、『魔法少女リリカルなのは』最終話でのとなのはの涙を見たフェイトの台詞である。
かつての二人を彷彿させるのは都築マジックといった所か(笑)。
※今話の解説の完全版は、1月18日 こみっくトレジャー25で頒布するサイネリアの新刊に掲載されます。
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