魔法少女リリカルなのはViVid第56話~笑えない理由~

サイネリアの聖羅夢です。
エレミヤの手記から過去を知ったヴィヴィオ達が今の自分とどう向き合うのか、新たな物語が始まろうとしています。それでは第56話の考察・批評・解説コーナーはじまります。

タイトルMemory;56☆「過去からの一歩」

【登場人物】19名
高町ヴィヴィオ アインハルト・ストラトス ジークリンデ・エレミア  
コロナ・ティミル ヴィクトーリア・ダールグリュン
リオ・ウェズリー ミカヤ・シェベル ミウラ・リナルディ 
ハリー・トライベッカ リンダ ルカ ミア エルス・タスミン   
ノーヴェ・ナカジマ オットー ディード
ルーテシア・アルピーノ ファビア・クロゼルグ
高町なのは


過去の想いで自分を縛るアインハルトと新たな決意をするヴィヴィオが対照的に描かれている。
今話で無限書庫探索ツアーは終了するのだが、インターミドル勝ち残り組は次戦に向けてのスタートとなり、新章のスタートとして、ヴィヴィオとアインハルトの二人をテーマとした物語のプロローグ的な位置付けとなる一話であった。

<扉絵考察>
前回なのはママが中表紙に登場したは「Memory;36」であった。単独登場したのは「Memory;20」以来二回目である。エプロン姿で食事の準備をしている姿は家庭的なママの象徴であり、満面の笑顔から温かで幸せな想いが溢れ出ている。

<先輩からのアドバイス>
ヴィヴィオとアインハルトを気にかけるヴィクトーリア。自身の経験を語ることで二人を励まそうとしたのだ。特にアインハルトが憂鬱な気持ちになっていることを見抜いている様子であった。
ジークリンデがかつて自身が受け継いだ能力を嫌い生きることの意義を見失っていた時期に、ヴィクトーリアと出会いアスリートとしての道を歩むきっかけとなったのも、一人で悩まずに分かり合える友達と一緒に考えていくことの大切さを知って欲しかったに違いない。

<涙の理由は?>
アインハルトの素振りから、隠し事をしていることに気づいたヴィヴィオ。
平静を装っているものの、アインハルトは笑顔の場にいることを避けていた。
エレミヤの手記からオリヴィエとリッドの想いを知り、クラウスの果たせなかった悲願を果たすことを生きがいとしてきた生き方を変えることはできないと思ったのだ。アインハルトが見ているのは、クラウスがみてきたオリヴィエへの想いに他ならない。過去と現在を切り離すことができないでいる。
「だから私は―」に続く台詞には、そんなアインハルトの想いがあったのだろう。
ヴィヴィオ達と共に笑いあうことはできない。優しく接してくれるヴィヴィオに対して笑顔で応えてあげることができないのだ。

<その後のファビア>
無限書庫襲撃の動機や自身の事等を語ったものと思われる。エレミヤの手記では、魔女の森の大半が焼失して以降、クロゼルグについては何も記されていない。多くの魔女の森の民が命を失ったと思われクロゼルグは孤独になったのだろう。クロゼルグの生涯については触れられないままであったが、クラウスやエレミヤ、オリヴィエらが自分を見捨てたと恨み続けて死んだものと思われる。
はやてがファビアに付き添って話しをしていることから、これからの生き方についてもアドバイスしたに違いない。魔女の呪いは消え、受け継いできた憎しみの心が浄化されることであろう。

<扉絵の伏線>
なのはママの登場で、家族愛に溢れるアットホームな日常物語へと様変わりする。
親子との触れ合いや愛情表現で、ヴィヴィオがこよなく愛されていることが描かれている。

~藤真拓哉先生と雑談~
イベント会場でお会いした際にViVid作品についてお話をききました。
単行本11巻が発売されたばかりでしたので、当然その内容の話になりました。
その中で、今話でのなのはママは、オリヴィエの過去話で暗いムードになっていた流れのなかで、雰囲気を一転してくる起爆剤となったということでした。
「ママ力全開モード」になって、いつも以上に愛情いっぱいな二人を描けて幸せそうな藤真さんでした♪

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