ジークリンデがエレミヤの末裔と知ったアインハルトは、覇王の悲願の為に己の拳をぶつける。だがしかし、圧倒的強さを誇るジークリンデの前に、その拳は届かないままであった……。それでは、第43話の考察・批評・解説コーナーはじまります。
タイトルMemory;43☆「声」
【登場人物】16名
アインハルト・ストラトス ジークリンデ・エレミア オリヴィエ・ゼーゲブレヒト
高町ヴィヴィオ コロナ・ティミル リオ・ウェズリー ミカヤ・シェベル
ノーヴェ・ナカジマ ウェンディ・ナカジマ ディエチ・ナカジマ
八神はやて リインフォースⅡ ミウラ・リナルディ
エルス・タスミン ヴィクトーリア・ダールグリュン ハリー・トライベッカ
アインハルトの先祖への想いを知ったジークリンデは、過去への呪縛で戦うアインハルトを戒める。
<間合いを制覇して戦うジークリンデ>
突進して詰め寄るアインハルトに対して、フェイントで右ストレートをかわされるも、左指からの近接射撃魔法で迎撃。この際、顔面を狙ったことでアインハルトの視界を一時的に遮っている。
↓
射撃魔法の衝撃で倒れるアインハルトにすかさず追撃。
鉄腕で左肩・左肘脱臼、右肩・右肘脱臼で両腕を使用不能にさせている。
↓
再度、突進するアインハルトの右ストレートを受け止める。密着状態では関節技の腕挫十字固、絞め技のフロントチョークでアインハルトに攻撃も防御もさせていない。
<一手どまりの戦法>
前話からアインハルトは打撃力の高さを活かした拳打で攻めている。
だが最初の一撃だけであとに繋げられていない。全力を出した拳ではあるのだが、ジークリンデには全く通用していないのだ。
<過去の呪縛と犠牲にした人生>
アインハルトの戦いぶりは、過去に縛られた自己犠牲の戦いでしかない。アインハルトがそう言い切るのは、自身もまた、エレミヤの末裔という過去から逃れられない宿命をおった生き方をしてきたからではないだろうか。
~人との関わり合いを避けた生活~
エレミヤ一族であるがゆえに、あえて関わりを絶っている?
ヴィクトーリアにだけ親交があるのは同じ古代ベルカの血を受け継いでいるからか?
~昨年のインターミドルの途中欠場~
途中欠場の理由はまだ明かされていないが、ジークリンデは、自身が何の為に戦うのか? その理由を見失った時期が昨年にあったとしたら?
アインハルトの生き方がかつての自分と同じに見えるからこそ、自分と同じ迷い道に進まないようにさせたいという想いが感じられる。それは、古代ベルカの血を受け継いでいる者同士であり、先祖同士が関わり合いのある者同士であるがゆえのことでもある。ジークリンデが人と関わろうとするのは珍しいことでもある。それだけ、“気になる”存在であるのだ。
<仲間の想いが届けた声>
アインハルトにまず必死に呼びかけたのはティオであった。
覇王の想い、オリヴィエへの想いで戦っていた意識が消えて気絶しそうになった時、ようやく仲間の声が聞こえたのだであった。
対ジークリンデ戦を想定しての特訓が、まさに今の状況であったことで、無意識に対抗策として講じていた空破断を放ったのだ。
特訓の成果を出すことで、二手、三手と繋がる戦い方ができるのである。
アインハルトが今ここで戦っているのは、クラウスとオリヴィエの想いだけではないことに、ようやく気づいたのだ。
<遂に全力全開のエレミヤ>
アインハルトの過去の呪縛から解かれたことで、ジークリンデは対戦者として、全力を出す覚悟を決めた。
かつてジークリンデと本気の試合をした者だけが知っているのは、その時感じた戦慄が今のジークリンデから感じられるからだ。今だかつて、誰もそのジークリンデに勝利した事はない……。

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