
タイトル「わすれてわすれないで」
あなるの援交問題から再び絆を深めたじんたんとあなる。そしてめんまの叶えたい願い事探しのヒントを得る為に向かっためんまの家での出来事を描いている。タイトルは、めんまが母に願った想いの言葉なのであろう。忘れて欲しいという言葉とは裏腹に、忘れないでいて欲しいという気持ちも抱いていることをメッセージにしている。
また、あなるの存在が緩和剤となり、物語の随所随所で見せ場をつくっていることもあり、成長した幼馴染の女の子として存在感をだしていた。
助けて
じんたんがあなるを助けようと決意したのは、あなるの本心を知ったからであった。誰にも言えない心の怒りをノート書き綴りただ一人もがいていたあなるであったが、じんたんの言葉に救われた。
「こいつに限って援交なんてぜってぇやらねぇ!」
あなるを信じてくれたのがじんたんであり、あなるの潔白をじんたんにだけは信じて欲しかったのである。
その後のあなるの趣味性格まで話が飛躍したことに、幼馴染の関係が象徴されている。
『身巣食うけもの』は存在していない著書であり、作者の「岩田三鬼」は実在しない人物であったことから、あなるの内面の怒りを表現する為に、授業の教材として視聴者にもメッセージを記したことは粋な計らいである。
<めんまが死んだ日に何があったのか?>
ゆきあつとつるこで記憶の違いがあったことが興味深い。共に進学校に合格するほどの秀才ぶりである。記憶力は正確なほうだったのだが、ゆきあつは記憶違いをしていたのだ。つるこの記憶で思い違いをしていたことに気づいたゆきあつ。昔の記憶の曖昧さから、真実のパーツが一つ一つ組み合わさっていくような流れを感じる。
めんまは何か悩み事を抱えていて、じんたんらに相談したかった事が明らかになった。その事が解決しないまま死んでしまったのなら、めんまが叶えたい願い事に関係するのではないだろうか?
<ゆきあつとつるこの距離>
いつも隣にいるのに距離は離れたままのつるこ。前話での駅のホームで座る位置と同じく車内でも隣に座ろうとはしなかった。つるこはじんたんの言う“めんまからの願い”を信じているわけではない。つるこの心境の変化のきっかけとなるめんまとの思い出に纏わるエピソードに期待したい。
<めんまの日記>
めんま自身が忘れている過去が記されており、死んだ前日までの出来事が記されていれば、願い事の謎わ解く手掛かりとなるはずである。しかし、じんたんはためらっている。めんまの日記を見て“つらく”なる事を恐れているのだ。見てしまって後悔してしまうかもしれないという想いがあるからである。
<今話じんたんTシャツ>
「一寸(表)/一斗(裏)」
共に単位を意味しており、表と裏とではまったく違いサイズである。タイトル「わすれてわすれないで」と掛けた意味合いともとれる。めんまが明かした母への想いの時の着ていたTシャツであったことからも、めんまの想いが言葉とは裏腹に違うものであることを意味しているのではないだろうか?
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