サイネリアの配置はA23ホール/Q26bです。
新刊『OVAうたわれるもの 秘恋の処方箋 解説本』
入稿が無事すみましたので、予定通りイベントに間に合いそうです。
サイズA5 P52 イベント価格500円となります。
又、とらのあな様でも取扱い致します。イベントに来られない方は、こちらの通販もご利用下さいませ。
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0010/21/77/040010217745.html

-戦闘終了-
ベナウィ「カムチャタール様、私のこの顔をお忘れなきように。これが貴女の父君を…そして、貴女を送った者の顔です」
クロウ「……」
ベナウィ「お覚悟を」
カムチャタール「ッー!! 」
クロウ「―ツ、ふ~ぅ、危ねえ、間一髪ってな」
カムチャタール「…クロウ?」
ベナウィ「クロウ、何故止めるのです」
クロウ「いえね、姫さんにはちっとばかり借りがあるんで」
ベナウィ「借り……ですか?」
クロウ「姫さんにとっちゃ、自分等は裏切り者であり、親の仇。本来ならこっちの命を狙って当然の筈です。その筈なのに、姫さんはそうしなかった。あの時、毒でも盛っておけば簡単に逝けたってのにね。そいつは、十分に借りがあるって事なんじゃないですかい?」
カムチャタール「か、勘違いするでないやわ。た、ただ、これからもクロウに密告させる為に生かしてやったまでさぇ。目先の利より、その後の……だ、誰がクロウなんか!」
ここで、店の娘達がカムチャタールを助けにやってくる。自分達はみんな奴隷で、売られていたところをカムチャタールが身請けしたのだった。その為に必要な大金を私財をなげうって作っていたのだが、底が尽きた為に盗賊業を始めたのであった。斬り捨てるなら自分達をと申し出る娘達をベナウィは裁く事ができず、あとの処分をハクオロに委ねることにしたのだった。
カムチャタール「……クロウ、一つ聞いても……いいかえ」
クロウ「何ですかい?」
カムチャタール「あの時……あちしが城を出る時、どうして一緒に来てくれんかったのや……ずっと……あんさんが来るの……ずっと……」
クロウ「俺は武士なんですよ、姫さん。いくさ場でしか自分の生き様を見出せない俺なんかが、一緒にいるわけにはいきやせんから。正直、俺を必要としてくれたのは嬉しかったですよ」
カムチャタール「クロウ……ぁ……クロウ……さま……」
ドリィ「なんか……すごく切ないね……」
グラァ「うん……今日のクロウさんって、ちょっと格好いいかも」
(後日談)
城に出向くカムチャタールはクロウに手作り弁当を持参していく。
当のクロウは養蜜畑にアルルゥ、カミュ、ユズハらを連れて回っていたのだが、その現場を見たカムチャタールは、自分よりも小さな娘共に優しくしていることに嫉妬するのだった。
こうした経緯があって、OVA第2巻での騒動が起こったのである。
近日中には、当日の頒布物一覧をご案内できると思いますので、よろしければご確認下さいませ。
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